還暦を迎える教え子との再会
~ 二ノ方先生,南日本新聞への投稿から ~
私が教師になって2年目,初めて担任して3年間クラスを共にした教え子たちが,8年前私の還暦と退職祝いをしてくれた。その教え子たちが還暦を迎え,クラス会をするという。先日招かれて奄美の古仁屋に行ってきた。 北海道をはじめ全国から25名が集まった。卒業以来42年ぶりの子も多数いた。あの頃の面影を残しつつも,いずれ劣らぬ一国一城の主となり,自信に溢れ,皆とてもいい顔である。「真面目,勉強嫌い,やんちゃ,おしゃべり,おとなしい…」当時の彼らの有様とのギャップに驚き,感動し,そして少しの苦笑いを誘われながら再会の喜びに浸ることであった。 思えば教え,教えられ,彼らと共に学び,私も育ててもらった3年間が長い教師生活の原点となったのである。思い出話にも花が咲き,会が佳境に入ると心はすっかりあの頃に戻った。 私の未熟さ故にとても辛い思いをさせた子がいた。胸の痛みを忘れずにいたが,42年ぶりに会い,当時の思いとそれからを語ったその子の成長ぶりと,屈託のない笑顔に救われ,また一つ何か得た思いであった。 「先生はちっとも変わらない」,「お前たちの方が貫禄があるよなあ」,会話が弾む。「先生は同じ思い出を共有する同志だから」,何よりも嬉しいこと,しっかり心に刻んだ。喜びと感謝の思いに溢れた60才を迎える同志との再会であった。彼らの幸せを心より願う。
良かった良かった次は酒でものみながらゆっくりと昔話できたら…
投稿: 酒の強いかつよし | 2014年3月26日 (水) 22:02